鹿児島県伊佐市 地域おこし協力隊1年目を振り返る

伊佐市地域おこし協力隊_1年目の振り返り

2018年3月に前職を退職し、7月に鹿児島県伊佐市地域おこし協力隊になってから1年が経った。はやい。はやすぎる。

移住してからのことを色々と書き残そうと思いこのブログを始めたはずだったのに、書いたのはたったの5記事……。この1年間自分はどんなことをして過ごしてきたのだろう……今更だけどざっくりと振り返ってみたいと思う。

※移住までのこと👇
海外赴任中に仕事を辞め、ど田舎への移住を決めた話

業務内容のおさらい

伊佐市の地域おこし協力隊は大まかな分野が決まっているだけ(僕の場合は、観光振興と伊佐の魅力向上に関する業務)で、あとは自分で考え行動するフリーミッション型。

募集要項には以下のような例が載っていた👇

(ア) ツーリズムの開発・振興(メニューの掘り起こし、受入の仕組みづくり、情報発信)
(イ) DMO支援(川内川流域における観光連携組織の支援)
(ウ) 伊佐の魅力掘り起こし調査(写真や動画の収集・記録、デジタルライブラリの作成)

1年目の振り返り

地域おこし協力隊として

観光地の整備活動、各種視察、市のHP不具合解消フォロー、修学旅行生受入れ手伝い、アクティビティ作り、高校生への講演、キャンプ場予約サイト導入、地域メディアへの執筆……などなど色々と首を突っ込んでいたけれど、基本的には色々な人に会ったり話を聞いたり、興味があることや参考になりそうなことをやっている地域に行ってみたり、伊佐のことをもっと知りたいと市内中をぐるぐる回ったりな1年だった(走行距離は25,000km以上😅)。

そんな中で特に大きなウェイトを占めたのが以下の二つ👇

①伊佐市の地域ブログ「イサタン」の立ち上げ、運営!

ご覧になったことがない方はぜひ「イサタン」みてみてくださーい!

新しいことをやるのもいいけれど、伊佐市に今あるものをちゃんと知ってもらえる環境を整えるのも大事だなぁ(そして自分自身が伊佐市のことをもっと知りたい)と思い、伊佐市の観光スポットやグルメ、面白い暮らしの情報を発信する地域ブログとして「イサタン」を立ち上げ運営開始。

特にこういったメディアを運営したこともなく書きたいように書いていたため、最初の頃は流入のほぼ100%がSNS経由、1日のPV数も1桁とかざらだった……それが、直近の7月に関していえば月間PV数13,455、76%が検索による流入、15%がSNS経由となりそれなりに読んでいただけるまでになった!

10000PVから先を伸ばすのが大変らしい…。

<よかったこと・嬉しかったこと>

初めて会う人からもたまに「イサタン見てるよ!」と声をかけていただいたり、掲載している店舗の方などから「イサタンを見たと言ってお客さんが来たよ!」と伺ったり、最初はこれ誰が読むんだろう?誰の役に立っているんだろう?と考えることも多かったけれど少しずつでも書き続けてよかった。あと、技術的な面ではSEOを意識した記事がある程度書けるようになってきた(と思う)。これは後述する田舎フリーランス養成講座への参加が大きかった。

<反省・今後やりたいこと>

伊佐市にある色々なイベントの体験記事や取り組みに対する追っかけ取材記事などを書いてみたい。また、暮らしの情報についてはほとんど何も書けなかったためその辺も拡充していきたい(伊佐に暮らす人や移住を検討されている方にも役に立つように)、あとはかなりマニアックな記事。そのためには一人で取材・執筆編集とやっている現状のままでは難しいかもしれない。PV数も倍増させたいし、FacebookページやInstagramの運用もまだまだだしやることやりたいこといっぱいだ……。

②九州初のテントサウナ体験イベント「サウナーワンダーランド」開催!

ここの淵ほんとに好き。もう何回飛び込んだかわかんないくらい飛び込んでる。

“鹿児島の北海道”と呼ばれ県内でも極寒の地として知られている伊佐市。そんな伊佐市の寒さや大自然、食の豊かさなどを丸ごと楽しめる何かをやりたいと思い開催したのが、九州初のテントサウナ体験イベント「サウナーワンダーランド 〜いけてる・さうな・してみない?〜」。総勢50名ほどに参加いただき、テントサウナと伊佐市の魅力が伝わったのではないかと思う。

イベントをして、本当によかった。

<よかったこと・嬉しかったこと>

本当のことを言うと、最初はサウナ好きたちだけで集まって楽しめればいいかなぁと思っていた。イベントを企画した経験もほとんどなかったし、いろんな人を巻き込んで何かをやるのもどちらかというと苦手……。それが動いてみると、地元の方々、伊佐市内外の事業者の方々、市役所の方々など大勢の方に協力していただき、遠くは東京から総勢50名ほどが参加するイベントになった。サウナで蒸されて、キンッキンに冷えた天然の水風呂に飛び込んで、外気浴を楽しんで、伊佐の食を堪能してもらって……主催した自分自身が一番楽しんだイベントだった。ここでの繋がりは今でも自分の中でもとても大きなものになっているし、鹿児島で大人気のTV番組「てゲてゲ」や新聞でも取り上げていただいたこともあり “サウナの人” と呼ばれることが増えたのもなんだか嬉しい笑

 

<反省・今後やりたいこと>

来年もこのイベントをやりたい。伊佐市の資源とサウナを絡めてバージョンアップさせて。地元の方と外からの参加者が混ざり合っていい交流がより深まったらもっといいなぁ。テントサウナに関しては、イベントだけでなくもう少し気軽に楽しんでもらえる機会を増やして(テント)サウナ好きを増やしていくこともしていきたい。あと、サウナ以外にも、水源の森100選かつ森林浴の森100選にも選ばれている「奥十曽渓谷」や、水位が下がる季節のみ湖の底から姿を現す近代化産業遺産の「曽木発電所遺構」などを活用した体験型アクティビティもつくっていきたい。

特に記憶に残った視察やセミナー、イベントなど

この1年間、本当にたくさんの視察やセミナー、イベントなどに参加させてもらった。どれも勉強になることばかりだったけれど自分の中で特に大きかったものをいくつか挙げておきたい👇

西粟倉村視察研修ツアー

人口1400人程度の村でありながら10年間で約30社のベンチャー企業が誕生しているローカルベンチャーの最前線をみてきた。お会いした方々みなさんが、ビジネス環境としては決していいとは言えない場所で本当に楽しそうに働いている姿が印象的だった。ひとりひとりが西粟倉の合言葉「生きるを楽しむ」を体現されていた。偏愛が過ぎる人が成功しているというお話も印象的だった。制度設計や制度の活用方法、ビジネスを起こすストーリーの重要性などなど色々と気づきの多い視察研修ツアーだった。

参加者のみなさんと。意識の高い曲者揃いでめちゃくちゃ楽しかったです。

田舎フリーランス養成講座

参加理由は人それぞれ、フリーランスとしての生き方を模索する者たちが集い、プロブロガーやアフィリエイター、WEBマーケター、WEBクリエーター、カメラマン、絵描きなどその道のプロから各種スキルを徹底的に学ぶ合宿に参加してきた。みなが設定した目標に向けてスケジューリングを行い、スキルを身につけ、営業をかけ案件を取りにいき、稼ぐ。フリーランスとしてやっていけるんだ、こんな働き方もあるそして自分もできる!と新しい扉が開いた参加者は多かったと思う。1ヶ月間ほぼ毎日朝から深夜までPCに向かう日々。フリーランスなんてなんだか怪しげな世界だと思っていたけれど、みな自分のこれからを真剣に考えて寸暇を惜しんで励む姿は凄かった。WEBに関する様々な知識や考え方を身につけられたのもよかった。

最後はなみだなみだだったなぁ😭

Sauna Camp Festival

テントサウナと出会った場所。耐熱のテントサウナの中で薪ストーブをガンガンに焚き、ロウリュとアウフグースで体温と気持ちを最高に高め、天然の水風呂(川・12℃)にダイブするというクレイジーな体験に衝撃が走った。全国のサウナ好き変態の皆様とたくさん出会えた。ここで知り合った方からフィンランドのSavotta社製テントサウナを譲ってもらい、そこからフィンランド政府観光局公認のサウナアンバサダーに選ばれたり、上記サウナーワンダーランドの開催に繋がったりと、サウナのある楽しい世界がひらけていった。その後テントサウナを積んで九州各地を転々とし、クセのある面白い人たちとの繋がりが拡がったのも楽しかった。

このポーズが何かわからない方は、ぜひ漫画『サ道』を読んでみてください!

DIYエコリノベワークショップ

勢いで借りた我が家は築100年以上の物件で、状態はいいけれど10年以上人が住んでおらず住める状態にするところからのスタート。地下水を吸い上げるモーターを復活させ、電気配線を敷き直し、キッチンを作って、雨漏りを補修して、フローリングを貼り……なんとか住める状態になったものの高床式かつ隙間風もひどく、”鹿児島の北海道” と呼ばれる伊佐市の冬を生き抜くには心許なすぎる状態だった。そんな時参加したのが「DIYエコリノベワークショップ」。ここで “断熱はDIYでできる” ということを学んだ。学んだことを生かして、床下断熱を施したり、断熱建具をつくったりして、外気と同じ温度だった我が家はどんどん暖かくなっていった。あたたかさってとても大切で、あたたかい場所に人は集まるということ。そしてあたたかさはある程度つくれるということを身を持って学べたのは大きかった。

断熱建具を愛でる男たち。あたたかさは、つくれる。

プライベートなこと

田舎暮らしについて

僕の住んでいる部落は同い年くらいが多く、10数年間途絶えていた地元のお祭りを復活させたりとけっこう元気がある。歓迎会を開いていただいたり、米や野菜などいただいたり本当によくしてもらっている。家庭菜園、古民家DIY、釣り、カヌー、SUP、焚き火&BBQ、薪作り、風呂は毎日のように温泉……と、かなり田舎暮らしを満喫していると思う。楽しい。

複業について

WEBサイトの制作を3件ほど受注した程度で、複業についてはあまり力を入れてこなかった。せっかくWEB制作の技術を身につけてきたのにこれはちょっともったいなかったかもしれない。地元の方々のお困りごとを解決するためにこのスキルを使おうと思いつつ、そういう動きがほとんどできていなかった。実は、ファイヤーサイド株式会社さんと契約していてテントサウナや焚き火道具などの販売もできるようになったのに、そちらの方もまだほとんど動けていない……。スキルややりたいことを一度棚卸しして、楽しいことをやりつつ、お金を稼げる仕組みをつくっていかねば……😅

そして、これからやっていきたいこと。

人が交わる場づくり

伊佐市で暮らしていく中で、伊佐市には面白いものや美味しいものがたくさんあることを知った。伊佐市をゆっくりと楽しんで欲しいなぁと思うけれど、伊佐市は宿泊のバリエーションが少なく完全に通過型の場所となってしまっている。調べてみると、伊佐市の観光客数に対する宿泊客数の割合はわずか4%ほど(平成29年度)だった。ちょっと寂しい。

最近「風の人、土の人」という言葉を聞いた。他の土地からやってくる旅人が「風の人」。その土地に住んでいる地元の人が「土の人」。その土地の「風土」というものは、その風の人と土の人との交わりによって生まれるんだよということ。

とてもいい言葉だなぁと思った。そんな風土づくりができる場所となるような場づくりを、伊佐市でもやってみたい。

伊佐市に移住する話をした時、「鹿児島なのに極寒なんて全然ダメじゃん笑」という人がいた。全然ダメじゃないよ。寒い時に入る温泉は格別だし、鍋は一段としみるし、空は澄んで星空は綺麗だし、火の温もりを身をもって体感できるよ。伊佐市には薪ストーブを持ってる人も多いし、家に石窯がある人もたくさんいて、それは火のある暮らしがこの地に息づいているからだと思う。寒いからこそのあたたかさの素晴らしさ、火のある暮らしの楽しさを堪能できる場所をつくりたい。

NO FIRE NO LIFE

生業づくりとマネタイズを意識した動き

前職でベトナムにいた時、1ヶ月最低いくらあれば生きていけるか計算したら2万円くらいだった。1年間で24万円。極論だけど、単純計算で240万円貯金があれば10年間は仕事がなくても暮らせるわけだ😅

生活コストが下がり協力隊の給与でもとりあえず困らなかったため、1年目はあまりお金のことを考えてこなかった。けれど協力隊でいられるのも最長3年間だし、自分の食いぶちをしっかり稼げるようにしていかなければならない。それに、いくらやりたいことがあっても、お金がないとできないことも多いし、お金をまわせないと継続できない。

自分の強みとか持っているものとかやりたいこととか社会課題とか色々なことを考えながら、今後は生業づくりにも力を入れていきたい。お金がないからやらない、できない、ということがないように、やりたいことをやれるように稼ぎたい。

 

以上、とりとめのない地域おこし協力隊1年目の振り返り終了!

最近出会った協力隊の人が着任1ヶ月目にして、

「まだひと月。でも、残り35ヶ月と考えたら、時間がたりない」

と書いていた。

ほんとにその通りだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA